「なぜかいつもソワソワして落ち着かない」
「ちゃんと休んでいるはずなのに、疲れが取れない」
「寝ても浅い眠りで、朝からどっと疲れている」
もし、そんな感覚が続いているなら、それは単なるストレスや気のせいではなく、“脳がずっとアクセルを踏みっぱなし”の状態かもしれません。
体がこわばる=脳も休めていない
まず知っておいてほしいのが、体がこわばった状態が続くと、自律神経のバランスが崩れやすいということ。
たとえば、肩に力が入りっぱなし、奥歯をギュッと噛みしめている、いつも体にどこか力が入っている……そんな状態が続いていると、脳はずっと「緊張モード(交感神経優位)」のまま。
これは、車で言えばアクセルを踏みっぱなしの状態です。
すると脳は、
- 常に「何かしなきゃ」
- 「今の自分じゃダメかも」
- 「もっと頑張らなきゃ」
といった、焦りや比較の思考に支配されやすくなっていきます。
情報過多と焦りが、脳のリソースを奪う
この「常に何かしなきゃ」という思考が慢性化すると、脳はずっとフル稼働。
SNSやネットで情報を探しても、結局モヤモヤが増えて、また違う情報を探す……という負のループにも。
そして気づかないうちに、
- 呼吸が浅くなる
- 胃腸の働きが悪くなる
- 睡眠が浅くなる
- 不安感や焦りが抜けない
といった状態に、体も心も巻き込まれていくんです。
「何もしない」が怖くなったのは、過去の習慣かもしれない
ここで、ひとつ大切な視点があります。
実は「何もしない=不安」と感じるようになってしまった背景には、過去の経験や環境が関係していることも。
たとえば、
- 頑張り続けないと認めてもらえなかった
- 少し気を抜くと責められた
- 休む=サボり、と見なされた
そんな経験があると、「ただ休む」「何もしない」ことすら、脳が“危険”と判断してしまうんです。
つまり、安心できるはずの静かな時間を「このままでいいのかな?」「何かしなきゃ」と感じてしまうのは、安心と恐怖の認知がエラーを起こしてしまっている状態。
脳が安心を「危険」と誤認すると…
このエラー状態が続くと、脳は常にエネルギーを消費し続け、こんな不調が出やすくなります。
- ちょっとのことで疲れやすい
- 気力が続かない
- 人と会うのがしんどい
- ひとりでいると不安になる
これは、意志の問題でも性格の問題でもありません。「安心=危険」と誤認してしまっている脳の反応なんです。
まとめ:まずは「安心できる体」を取り戻すことから
脳のリソースを守るには、がむしゃらに頑張るのではなく、安心できる体を取り戻すことが第一歩。
力が抜ける感覚、深く呼吸できる時間、なにもしていなくても心が静かでいられる状態。
こうした「安心」が取り戻せると、脳もアクセルを緩めてくれます。
がんばりすぎている自分に気づいたときは、「今、何もしていない時間こそ、最も大事な休息」そんな風に、自分を認めてあげてくださいね。