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おかだこうき
岡山整体リソル代表
柔道整復師の国家資格を取得後、大阪の整形外科で勤務。病院では骨折や捻挫などの外傷の処置、麻痺や手術後のリハビリを医師と連携し対応してきました。プロ野球選手のトレーナーや同業者へのセミナーも開催し知識・技術・経験を磨いていきました。姿勢の調整に力を入れており、肩こりや腰痛など慢性的な痛みを根本からの改善に導きます。これまでの経験で予防の大切さに気づき、自律神経の調整や栄養のアドバイスなどトータル的な健康のサポートもしています。

その不調、姿勢が原因かも?反り腰・猫背が全身に与える影響

「肩こりや腰痛が治らない」「疲れやすくて集中できない」「歩き方に自信がない」

そんな悩みを抱えていませんか?実は、これらの不調の根本原因は「姿勢の崩れ」にあるかもしれません。

これまで反り腰やスウェイバック、猫背、ストレートネックの修正方法をお伝えしてきましたが、今回は「そもそもなぜ姿勢が大切なのか」について、じっくりお話ししていきます。

結論から申し上げると、立ち姿勢は体の基本になるからなんです。この基本が崩れると、日常の動作から呼吸、さらには自律神経まで影響してしまいます。

目次

姿勢が体の基本となる理由

なぜ立ち姿勢が体の基本になるのでしょうか。人間の進化を振り返ってみましょう。

私たちの祖先は魚から両生類へ、そして四足歩行を経て、現在の二足歩行へと進化してきました。この進化の最大の目的は、手をフリーにすることでした。つまり、人間は歩くため、そして手を自由に使うために二足歩行へと進化を遂げたんです。

現代社会が抱える深刻な問題

しかし現代では、パソコンやスマートフォンの普及により、動くこと自体が大幅に減少しています。歩くことも少なくなり、せっかく進化で手に入れたメリットを活かしきれていないのが現状です。

運動量の減少や歩行機会の減少は、直接的に姿勢に影響を与えます。姿勢が崩れるということは、普段の歩き方や動作にもエラーが生じている可能性が高いんです。

姿勢崩れが引き起こす連鎖反応

では、具体的に姿勢の崩れがどのような問題を引き起こすのか、反り腰を例に見ていきましょう。

反り腰が歩行に与える深刻な影響

反り腰の方の場合、骨盤が前傾してお腹が抜けた状態になるため、腹筋がうまく使えません。この状態のまま歩くと、以下のような問題が連鎖的に発生します

  • 上半身の動きが制限される: 腕を振る際に上半身の回旋(ひねる動き)が少なくなってしまいます
  • 歩幅が狭くなる: 上半身の連動が少ないと推進力が生まれにくく、歩幅が狭くなりがちです
  • 股関節・膝への負担: 骨盤前傾により股関節が内股になりやすく、膝も内側を向きやすくなります
  • 女性特有の悩み: 足の筋肉が疲れやすくなったり、下半身が太りやすくなる可能性があります

このように、たった一つの姿勢の問題が、全身の動作に連鎖的に影響を及ぼすんです。

姿勢改善が動作改善につながる理由

逆に考えると、姿勢をしっかりと修正することで体の連動性を取り戻せるため、動作改善にもつながります。

反り腰の改善を例にとると、まず息をしっかり吐く呼吸練習から始めて腹筋にスイッチを入れ、その後腹筋を使うエクササイズへと段階的に進めていきます。この姿勢修正のためのエクササイズ自体が、体の連動を取り戻し、結果的に歩き方や日常動作も改善していくんです。

もちろん、姿勢を直せば全ての悩みが解決するわけではありませんが、多くの不調の解消につながると考えています。

SNSの間違った姿勢情報に要注意

現在、SNSなどで様々な姿勢評価が行われていますが、中には解剖学的構造から逸脱した姿勢を推奨しているものも見受けられます。

危険な姿勢指導の例

  • 「胸は張るだけ張った方が良い」
  • 「顎を引かなければ綺麗に見えない」
  • モデルのようにお腹を突き出す立ち方

これらは実際にはスウェイバックや反り腰を自ら作り出してしまう可能性があります。「猫背はダメだから顎を引こう、胸を張ろう」という間違った認識で、かえって不調につながってしまっている方も多くいらっしゃるんです。

解剖学的にニュートラルな姿勢を目指そう

確かに美しさの基準は分野によって異なります。ボディビルコンテストやモデルのウォーキングなど、それぞれの審査基準や見せ方があります。

しかし、基本的には解剖学的に正しい姿勢こそが、体への負担が最も少なく、呼吸機能や全身の連動性を最大限に活かせる姿勢なんです。このニュートラルな状態を目指していきましょう。

セルフケアの限界と専門家のサポート

もちろん、一人一人の姿勢は異なります。これまでお伝えしてきた改善方法が当てはまらないケースもありますし、セルフケアだけでは改善が困難な場合も多くあります。

専門的アプローチが必要なケース

  • 反り腰の歴が長い方: 腰部の緊張が強い場合は、まずその緊張を緩めることが第一段階
  • スウェイバックの方: 背中が完全に固まっている場合は、背中を緩めるアプローチから開始

症状の程度は人それぞれです。YouTubeを見てトレーニングするだけで改善する方もいれば、なかなか変化を感じられない方もいらっしゃいます。

「頑張っているのになかなか変わらない」という方は、症状が強く一人では改善が困難な可能性があるので、最初は不安かもしれませんが、誰かの力を頼るという選択肢もぜひ考えてみてください。

現実的な改善プロセス「右肩上がりの波」

私のInstagramでは姿勢のビフォーアフターを公開していますが、全てが完璧に改善されたものばかりではありません。しかし、初回から多くの方が変化を実感されています。

段階的改善のステップ

初回で全てが治るわけではありませんが、以下のような現実的なアプローチを取ります:

  1. 初回: 30点の姿勢を60〜70点まで改善
  2. セルフケア期間: 徐々に下がって50〜60点になる可能性
  3. 次回来店: 50〜60点から再び80〜90点を目指す
  4. 継続: 右肩上がりの波を作りながら徐々に定着

この右肩上がりの波を作りつつ、セルフケアのレベルアップを図ることで、良い姿勢が定着していく方が多いんです。

姿勢改善には時間がかかります。睡眠、呼吸、ストレス、これまでの癖、怪我や痛みなど、様々な要素が関わるため、一回ですべてを改善することには限界があります。でも、諦めないでください。

姿勢と自律神経の深い関係

姿勢の修正は、これまでの体の動作や痛みに対してかなり効果的にアプローチできます。姿勢が整うことで呼吸がしっかりとしやすくなり、体にかかっていた負担も軽減されるため、自律神経にもプラスの影響をもたらします。

科学的根拠に基づく効果

実際の研究によると、反り腰や猫背などの体に負担がかかりやすい姿勢を続けていると:

  • 呼吸が浅くなる
  • メンタル的に自己肯定感が下がる
  • ストレスがかかりやすくなる
  • 自律神経の乱れにつながる

このような観点からも、姿勢修正は肩こりや腰痛だけでなく、自律神経系の不調にもアプローチしやすくなります。

今日から始める姿勢改善

今、何かの不調で悩んでいる方がいたら、まず姿勢のチェックをしてみてください。私のInstagramでは、様々な姿勢パターンとそのアプローチ方法も紹介していますので、あなたの姿勢に近いケースがあるかもしれません。

肩こりや腰痛でお悩みの方はもちろん、これから自律神経を整えていきたいという方も、ぜひ姿勢と向き合うきっかけにしていただければと思います。

姿勢改善は決して一足飛びではありませんが、正しい順番で進めれば必ず右肩上がりの波を描けます。体は必ず変わります。あきらめず、一緒にニュートラルな姿勢を目指していきましょう!

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執筆者

おかだこうきのアバター おかだこうき 岡山整体リソル代表・柔道整復師

柔道整復師の国家資格を取得後、大阪の整形外科で勤務。病院では骨折や捻挫などの外傷の処置、麻痺や手術後のリハビリを医師と連携し対応してきました。プロ野球選手のトレーナーや同業者へのセミナーも開催し知識・技術・経験を磨いていきました。姿勢の調整に力を入れており、肩こりや腰痛など慢性的な痛みを根本からの改善に導きます。これまでの経験で予防の大切さに気づき、自律神経の調整や栄養のアドバイスなどトータル的な健康のサポートもしています。

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