肩こりや腰痛がなかなか良くならない…そんな悩みを抱えていませんか?
「マッサージを受けてもすぐ戻ってしまう」
「根本的に改善したい」
そう思ったとき、多くの方が思い浮かべるのが「姿勢を正すこと」だと思います。
実際、姿勢を整えることは慢性的な痛みの改善に大きく関わっています。
今回はその理由を、できるだけわかりやすく解説していきますね。
筋膜と痛みの関係
まず注目したいのが「筋膜」です。筋膜は筋肉を包んでいる薄い膜で、筋肉が滑らかに動くための潤滑油のような役割をしています。
ところが姿勢が崩れると、この筋膜に負担がかかって硬くなりやすくなります。
・猫背 → 頭が前に出て首・肩の筋肉が頑張り続ける
・反り腰 → 腰に力が入りっぱなしになる
このような状態では筋膜の滑り(滑走性)が悪くなり、可動域の制限や痛みにつながります。さらに筋膜は神経繊維が豊富なので、硬くなることで「痛みを感じやすい状態」にもなってしまいます。
自律神経と血流の悪化
姿勢が崩れると、体を支える筋肉は常に緊張状態になります。これはリラックスの神経(副交感神経)ではなく、戦闘モードの交感神経が優位になっている状態です。
交感神経が働きすぎると血管が収縮し、血流が悪くなります。
血流が不足した筋肉は「もっと血を送って!」と信号を出すために、痛みを誘発する物質を放出。結果として肩こりや腰痛が慢性化しやすくなります。
インナーマッスルと体の安定性
姿勢改善が進むと「インナーマッスル」が活性化します。
代表的なのは次の筋肉です。
・腹横筋(お腹の奥の筋肉)
・多裂筋(背骨を支える筋肉)
・骨盤底筋(骨盤の底を支える筋肉)
これらがしっかり働くと背骨が安定し、猫背や反り腰の改善にもつながります。
また、背骨から肩・腕、股関節・膝へと動きがスムーズに連動するようになり、体の使い方そのものが変わっていきます。
今日からできるセルフケア
姿勢改善と聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単にできることもあります。
・深呼吸を意識する
背中やお腹まで空気を入れるように息を吸うと、腹横筋が自然に働きます。
・1時間に1回は立ち上がる
同じ姿勢を続けないだけでも、筋膜や血流の負担が減ります。
どれも「すぐできること」なので、日常生活に取り入れてみてくださいね。
まとめ
慢性的な肩こりや腰痛は、ただ筋肉が硬いからではなく
・筋膜の滑走性の低下
・自律神経の乱れによる血流不足
・インナーマッスルの働きの低下
こうした要素が重なって起きているんです。
姿勢を整えることで、体の負担を分散させ、筋膜や神経、血流、筋肉の機能までトータルに改善していけます。
「長年の痛みだから仕方ない…」と思っている方も、少しずつでも姿勢を意識することから変化が起きますよ。