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おかだこうき
岡山整体リソル代表
柔道整復師の国家資格を取得後、大阪の整形外科で勤務。病院では骨折や捻挫などの外傷の処置、麻痺や手術後のリハビリを医師と連携し対応してきました。プロ野球選手のトレーナーや同業者へのセミナーも開催し知識・技術・経験を磨いていきました。姿勢の調整に力を入れており、肩こりや腰痛など慢性的な痛みを根本からの改善に導きます。これまでの経験で予防の大切さに気づき、自律神経の調整や栄養のアドバイスなどトータル的な健康のサポートもしています。

肩こりの原因は「硬さ」じゃなく「筋力不足」かも?|前鋸筋と肩甲骨の安定性について

肩こりがつらくて、毎日のように肩甲骨はがしやストレッチをしている。

なのに、なかなかスッキリしない…

そんな経験はありませんか?

実は、肩こりの原因がすべて「筋肉の硬さ」にあるとは限りません。肩甲骨を安定させる筋力が足りないことで、かえって肩がこってしまうケースも多いんです。

今回は、あまり知られていない「前鋸筋(ぜんきょきん)」という筋肉と肩こりの関係についてお話ししていきますね。

目次

前鋸筋ってどんな筋肉?

前鋸筋は、肩甲骨の内側から肋骨の側面にかけてついている筋肉です。

普段あまり意識することがないかもしれませんが、この筋肉には大事な役割があります。それは、肩甲骨を胸郭(肋骨)にしっかりと固定すること

腕を上げたり、物を持ち上げたりするとき、肩甲骨は土台として安定していなければいけません。前鋸筋がしっかり働いてくれることで、肩甲骨がグラグラせずに動作ができるわけです。

前鋸筋が弱くなると何が起こる?

肩甲骨が不安定になる

前鋸筋の機能が低下すると、肩甲骨を胸郭に押しつける力が弱くなります。

その結果、肩甲骨が浮き上がったり(翼状肩甲)、動きがバラバラになったりする「肩甲骨運動異常(スキャプラーディスキネシス)」という状態になりやすいんです。

僧帽筋が代わりに頑張りすぎる

ここからが肩こりにつながるポイントです。

前鋸筋がうまく働かないと、体は別の筋肉で肩甲骨を安定させようとします。その代役を担うのが上部僧帽筋。首から肩にかけての、まさに「肩こり」で硬くなりやすい場所ですね。

つまり、前鋸筋がサボっている分を僧帽筋が必死にカバーしているわけです。

肩をすくめる姿勢になりやすい

僧帽筋が過剰に働くと、無意識のうちに肩をすくめたような姿勢になります。

この状態が続くと、僧帽筋は常に緊張しっぱなし。血流も悪くなり、慢性的な肩こりへとつながっていくんですね。

肩甲骨はがしだけでは解決しない理由

肩こり=筋肉が硬い=ほぐせばいい

こう考えるのは自然なことですし、実際にそれで楽になる人もいます。

でも、もし肩こりの根本原因が「前鋸筋の筋力不足」にあるなら、いくらほぐしても一時的な効果しか得られません。なぜなら、土台となる肩甲骨の安定性が改善されていないからです。

硬くなった僧帽筋をゆるめても、また同じように働きすぎてしまえば、すぐに元通り。

大切なのは、前鋸筋をしっかり使えるようにして、僧帽筋の負担を減らしてあげることなんです。

まとめ

肩こりに悩んでいると、「とにかくほぐさなきゃ」と思いがちですよね。

でも、前鋸筋の筋力不足が原因で肩甲骨が不安定になり、僧帽筋が頑張りすぎて肩がこっているケースも実際に多いんです。

柔軟性を高めることも大切ですが、それと同じくらい肩甲骨を安定させる筋力をつけることも重要。

ストレッチやマッサージで一時的に楽になっても、またすぐに戻ってしまう…という方は、一度「筋力」という視点から体を見直してみてくださいね。

体は変わります。焦らず、コツコツ続けていきましょう。

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執筆者

おかだこうきのアバター おかだこうき 岡山整体リソル代表・柔道整復師

柔道整復師の国家資格を取得後、大阪の整形外科で勤務。病院では骨折や捻挫などの外傷の処置、麻痺や手術後のリハビリを医師と連携し対応してきました。プロ野球選手のトレーナーや同業者へのセミナーも開催し知識・技術・経験を磨いていきました。姿勢の調整に力を入れており、肩こりや腰痛など慢性的な痛みを根本からの改善に導きます。これまでの経験で予防の大切さに気づき、自律神経の調整や栄養のアドバイスなどトータル的な健康のサポートもしています。

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