「いつも肩に力が入ってる気がする…」
「呼吸が浅くて、リラックスできない」
「寝るときも力が抜けない」
そんな状態が続いているなら、それは“過緊張”かもしれません。
これは僕が臨床でよく使う言葉で、「筋肉がガチガチに緊張していて、自律神経にも影響が出ている状態」のことです。単なるコリとは違い、身体全体が力んでしまっているケースも多く見られます。
今回は、そんな「過緊張」のある人におすすめの運動について、整体師としての経験からお話していきます。
まずは「ストレッチ」から始めよう
結論からお伝えすると、過緊張がある方におすすめなのは「ストレッチ」です。
しかも、複雑な動きではなくて大丈夫。前屈や開脚、体を横に倒すなど、シンプルなものでOKです。
大事なのは、「ちゃんと狙った筋肉が伸びているかどうか」。過緊張があると、ストレッチしても“伸びてる感じがしない”ことがよくあります。
たとえば、お尻を伸ばそうとしても、腰に力が入ってしまい、結果として腰に痛みやつっぱりを感じる人もいます。
感覚がうまくつかめないのはなぜ?
過緊張の人は、「ここを伸ばしたい!」と思っても、力が入る場所がズレてしまうんです。
お尻のストレッチで腰が緊張したり、肩のストレッチで首に力が入ったり。
これでは「効かせたい筋肉」を伸ばせず、逆に疲れてしまうこともあります。
なので、まずは“狙った場所がちゃんと伸びている感覚”を育てていくことがとても大切です。
感覚を養うストレッチからスタート
だからこそ、いきなりトレーニングや筋トレではなく、「ストレッチ」から始めてほしいんです。
そしてストレッチも、「ちゃんと伸びてる」と自覚できる部位から。
たとえば、
- 手首を反らせて前腕を伸ばす
- 座って前屈して太もも裏を伸ばす
- お尻のストレッチを軽く行う
など、やさしく、ゆっくり、確実に“伸びてる感覚”が得られる動きを選びましょう。
伸びる感覚がつかめたら、次のステップへ
感覚がつかめてきたら、少しずつエクササイズや軽い筋トレにステップアップしてもOKです。
ただし、いきなり頑張りすぎると、違う場所に力が入りすぎたり、過緊張が悪化してしまうこともあるので注意。
「自分の体が素直に動いてくれる感覚」が得られてから、次のステップに進むのが理想です。
コメント紹介:ストレッチがつらいときはどうすれば?
今回のテーマは、リスナーの「みえさん」からのコメントがきっかけでした。
「キャットアンドカウ、リハビリ後もセルフケアでやっています。私はそらすのが苦手で、一生懸命やると肩甲骨あたりが凝ります。肩まわりの過緊張がなかなか取れないので、取れたらもっとスムーズにできるのかなと…」
「反らす動きがつらい」というのは、まさに過緊張のサイン。
この場合は、まず“肩まわりをほぐす”ではなく、“伸びを感じやすい部位から感覚を整える”ことが大切です。
前腕や太もも、お尻などから感覚を整えていくと、結果的に肩も緩みやすくなりますよ。
まとめ:過緊張には「感覚重視のストレッチ」から
・力が抜けない
・呼吸が浅い
・コリとは違う全身の緊張感がある
こうした「過緊張」の状態には、まず“狙った筋肉をゆっくり伸ばすストレッチ”が有効です。
いきなり運動や筋トレに走るのではなく、「今、どこが伸びている?」と自分の体に問いかけながら、やさしく整えていくところからスタートしましょう。