「なんとなく背中が固い気がする」
「肩こりや腰痛がなかなか良くならない」
そんな方は、もしかすると“背骨のねじる力”、つまり「回旋可動域」が低下しているかもしれません。
背骨には、前に倒す(屈曲)・後ろに反る(伸展)・横に倒す(側屈)といった動きがありますが、今回注目してほしいのが「回旋」
体を横にひねる動作です。
この回旋の可動域が狭くなることで、さまざまな不調が出やすくなります。
背骨がねじれないと、歩き方まで変わる?
体をひねる動作は、日常生活のなかでもとくに「歩く・走る」といった動作に大きく関わっています。
歩いているとき、腕を振ると連動して胸椎(背骨の中央部)が回旋します。
この動きによって、体のバランスを取ったり、反動を生み出したりしているんです。
でも、回旋がうまくできなくなると、上半身が動かず、下半身だけで歩くような動きに。
すると、股関節や膝に負担がかかりやすくなり、痛みの原因になることもあります。
また、体が連動して動かなくなると、使うべき筋肉がうまく使えず、結果的に姿勢も崩れてしまいます。
デスクワークや育児中の方は要注意
とくに背骨の回旋可動域が低下しやすいのが、以下のような方です:
- デスクワークで長時間座っている人
- 育児中で抱っこや前かがみ姿勢が多いママさん
- 運動不足の人
これらに共通するのは「体を丸めた姿勢」が長く続くこと。
この状態が続くと、胸椎が固まり、ひねる動きが出づらくなってしまうのです。
回旋制限があると、背中や呼吸にも影響が…
意外と見落とされがちなのが「背中の痛み」。
肩こりや腰痛ではなく、背中の中央~左右の凝りや痛みを訴える方も多く、これは回旋可動域の低下と深い関係があります。
背骨がねじれない=肋骨も動きにくくなる
↓
呼吸が浅くなる
↓
背中の筋肉が常に緊張する
このような悪循環が起こり、背中の張りや痛みが取れにくくなるケースもあるんです。
自分でできるチェック方法と簡単エクササイズ
回旋の可動域が落ちているかどうかは、以下の方法でチェックできます。
【簡単なチェック法】
- 仰向けに寝て、両膝を立てます(90度くらいに曲げる)
- 両腕は肩の高さで真横に広げて床に置く
- 膝を左右にパタンパタンと倒してみる
このとき、膝を床に近づけようとした際に、
- 肩が浮いてしまう
- 腰が反ってしまう
といった動きが出る場合は、回旋可動域が狭くなっている可能性が高いです。
そんな方は、この動きをゆっくり繰り返すだけでも背骨が動き出してきます。
無理に倒そうとせず、呼吸をしながらリラックスして行うのがポイントです。
まとめ
姿勢が崩れるから回旋できなくなるのか
回旋できないから姿勢が崩れるのか
どちらが先かはケースバイケースですが、どちらにせよ「体をひねる力」は取り戻す価値があります。
痛みがある方も、予防したい方も。まずは、今日ご紹介したチェック方法から取り入れてみてください!