「猫背が気になるから、胸を張っているのに姿勢が良くならない…」
「反り腰って言われたけど、何をすればいいかわからない」
そんなお悩みをお持ちの方に向けて、今回は姿勢改善の正しいステップについてお話しします。
整体の現場でよくあるのが、「間違った思い込みで努力が空回りしている」ケース。
例えば、猫背を治したくて胸を張っていたら、実はそれがスウェイバック(腰が前に出た姿勢)を悪化させていた…なんてことも珍しくありません。
では、どうすれば本当にラクな姿勢を手に入れられるのか?
順を追って、わかりやすくご紹介していきます。
1. 現状を正しく分析する
まず何より大切なのは、「自分の姿勢を正しく知ること」です。
よくあるのが、「猫背だと思って胸を張っていたら、実は反り腰だった」というパターン。
反り腰やスウェイバックの人が胸を張り続けると、重心が後ろにずれ、かえって状態を悪化させてしまいます。
逆に、「ストレートネックが気になるから顎を引いていたら、首がガチガチに…」ということも。
実際には、骨盤の傾きや背中の湾曲、股関節の使い方などが原因で頭が前に出ていたというケースも多いです。
まずは、本当にどこが崩れているのかを丁寧にチェックすることが、改善の第一歩になります。
2. 筋肉の「頑張りすぎ」をゆるめる
姿勢を崩している原因の多くは、“使いすぎてガチガチになっている筋肉”にあります。
たとえば反り腰の場合、腰や背中の筋肉が緊張して縮こまり、お腹側の筋肉がうまく使えなくなっています。
この状態で「腹筋を頑張ろう!」とトレーニングを始めても、体に余計な負担がかかってしまいます。
だからこそ大切なのは、まず緊張した筋肉をゆるめること。
整体の施術や、ストレッチ、深い呼吸、質の良い睡眠などを通じて、余計な力みを取り除きましょう。
3. 可動域を取り戻す
筋肉の緊張がゆるんできたら、次は「動ける体」をつくる段階です。
崩れた姿勢では、ある部分は常に頑張りすぎて、別の部分はサボっている…というアンバランスが起きています。
このままだと体の動きもどんどん偏ってしまいます。
そこで必要なのが、本来の動きを思い出させるエクササイズ。
例えば、反り腰の方なら、背骨を丸める動きを取り戻していくことで、腰の負担を減らし、お腹側の筋肉が働きやすくなります。
4. 神経・脳の“再教育”をする
正しい動きができるようになったら、次はそれを「無意識でできる状態」にしていきましょう。
仕事や家事、育児、スポーツなど、日常の中でいちいち姿勢のことを意識していられませんよね。
でも、筋肉の働きや神経のつながりをトレーニングしておくことで、自然と良い姿勢がとれる状態をつくることができます。
理想は、「気をつけ」のような堅苦しい姿勢ではなく、力まずラクに保てる姿勢。
たとえ少し崩れたとしても、「あ、今崩れてるな」と気づいて戻せる。そんな柔軟さのある姿勢がゴールです。
まとめ|焦らず、ひとつずつ段階を踏もう
姿勢改善は、一気に変わるものではありません。
正しく分析し、ガチガチをゆるめて、動きを整えて、自然な状態を身につける。この4ステップを意識するだけでも、改善のスピードは格段に変わってきます。
「なんとなくストレッチしているけど変わらない」
「筋トレしてるけど腰が痛いまま」
そんな方は、今いる段階を見直すことから始めてみてくださいね。
無理なく続けられる姿勢づくり、今日から一歩ずつ始めていきましょう!