今日は「足の張りや疲れが気になる人」に向けて、見落とされがちな“股関節の伸展制限”についてお話しします。
デスクワークが多い方、運動不足を感じている方は、特に最後までご覧ください。
股関節の伸展ってどんな動き?
股関節の伸展とは、簡単にいうと「足が体の後ろに来る動き」のことです。
逆に、足を前に持ち上げるような動きは「股関節の屈曲」です。椅子に座る姿勢では股関節は常に屈曲されているため、前側の筋肉(腸腰筋など)が縮んだまま硬くなりやすくなります。
この状態が長く続くと、後ろに足を引く「伸展」の可動域がどんどん狭くなっていくのです。
股関節の伸展ができないとどうなる?
股関節が十分に伸展できないと、歩行のときに本来使うべき「お尻」や「もも裏」の大きな筋肉(大臀筋・ハムストリングス)がうまく使えません。
すると代わりに、太ももの前・ふくらはぎ・すねの前側ばかりが働き、偏った筋肉の使い方になります。
結果として、歩幅が小さくなったり、ちょこちょこ歩きのような動作になり、足がすぐ張る・疲れやすいという症状が出やすくなるのです。
デスクワーク+運動不足が悪循環に
デスクワークが続くと、自然と股関節の屈曲状態が長くなり、筋肉が固まりやすくなります。
そこに運動不足や歩数の減少が加わると、1日の中で股関節を後ろに引く「伸展動作」の機会が極端に少なくなってしまいます。
こうした日々の積み重ねが、足の張りや疲れ、さらに姿勢の崩れにもつながっていきます。
セルフケアで股関節の可動域を広げよう
まずは、股関節の前側を伸ばすストレッチから始めましょう。
片足を前に出し、反対側の足を後ろに引くポーズ(ランジのような姿勢)で、無理なく前側を伸ばすことができます。
足首を後ろ手で持つことが難しい方は、無理に持たなくてもOK。前ももの付け根をじんわり伸ばすだけでも十分です。
さいごに
足の張りや疲れが気になる方は、単にマッサージをするだけでなく、「股関節の伸展制限」にも注目してみてください。
とくにデスクワーク中心の方は、日常的に股関節の可動域を広げる意識がとても大切です。
姿勢改善や疲れにくい体づくりのためにも、股関節の前側ストレッチをぜひ日常に取り入れてみてください!